
先に結論
- リバースホイールは、タイヤのふちを落とし込むリムの凹みが裏側に寄っているホイールです。普通のホイールは表側に寄っています。
- 見分けるときは、ホイールの裏側から見て、凹みの位置が裏の端に近いかを見ます。
- タイヤの脱着は必ず裏側からです。デザインの面を下にして機械に固定するので、機械や店によっては断られることがあります。
- 当店は22インチまでお受けしています。追加の料金は1本550円(税込)で、20インチの組み替えなら4本で12,200円です。
- これから買う方は、ブレーキに当たらないかと、タイヤ交換のたびに追加の料金がかかることを先に確かめてください。
リバースホイールとは?
タイヤを組むときに使うリムの凹みの位置が、普通のホイールと逆になっているホイールです。タイヤのふちをこの凹みに落とし込んで組みます。資料では、この凹みをドロップやウエルと書いています。リバースリムも同じものを指します。
業界団体の用語集では、リバースリムを、ノーマルリムを裏返した形で、タイヤの着脱を内側のリムから行うものと説明しています。
| 普通のホイール | リバースホイール | |
|---|---|---|
| 凹みの位置 | 表側寄り | 裏側寄り |
| タイヤを組む側 | 表側から | 裏側から |
| 機械に載せる向き | デザインの面が上 | デザインの面が下 |
| 別の呼び方 | ノーマルリム、フォーミュラータイプ | リバースリム、リバースタイプ、裏組み |
呼び方はメーカーや店で違うことがあります。
リバースホイールの見分け方は?
いちばん確かなのは、ホイールの裏側を見ることです。ホイールの内側から見ると、凹みは逆に、ぐるっと一周出っ張った段に見えます。その段が表と裏のどちらの端に近いかを比べます。
| 見る所 | 見方 | 分かりやすさ |
|---|---|---|
| ホイールの裏側 | 出っ張った段が裏の端に近ければリバース、表の端に近ければ普通のホイールです | タイヤが無ければよく分かります |
| 注意書きのステッカー | タイヤの脱着は裏面からと書いたステッカーを貼るメーカーがあります | 貼ってあれば確かです。はがれていることもあります |
| 商品の資料 | 商品ページや型番の資料で「リバース」「フルリバース」などの表記を探します | 銘柄と大きさが分かれば調べられます |
| 表側の見た目 | 段のない真っすぐなリムで、奥行きが深いものはリバースのことがあります | 目安だけです。これだけでは決められません |
タイヤが付いたままで見分けるには?
裏側からリムの内側をのぞくか、資料で調べます。車から外してあるホイールなら、タイヤが付いていても、裏側からリムの内側が見えます。車に付いたままのときは、スポークのすき間から段が見えることもありますが、判断が難しいホイールもあります。
深リムや逆反りと、何が違う?
リバースは凹みの位置の話で、深リムは見た目の話、逆反りはディスクの形の話です。同じホイールに重なることはありますが、同じ意味ではありません。
| 言葉 | 何のことか |
|---|---|
| リバースリム | 凹みが裏側に寄った作り。段のない部分を表側に長く取れます |
| 深リム(ディープリム) | リムが奥まで深く見える見た目のこと。リバースにすると作りやすくなります |
| ステップリム(段付きリム) | リムの表側に段を付けた作り。2ピースや3ピースに多く、ノーマルリムと呼ぶこともあります |
| 逆反り(コンケイブ) | 中心のディスクが奥へへこんだ形のこと。リムの作りとは別の話です |
「深リムなら必ずリバース」という話も見かけますが、見た目だけでは決められないと思います。段付きのリムで深く見せるホイールもあるからです。ホイールの裏側を確かめるのが確実です。
なぜ裏側から組まないといけない?
タイヤのふちの中の鉄の線が伸びないので、凹みがある側からしか、ホイールのふちを越えられないからです。タイヤのふち(ビード)には、鋼の線が輪になって入っています。この線は伸びません。そのため、片側を凹みに落として、反対側でホイールのふちを越えさせて組みます。
凹みが裏側に寄ったホイールで、表側から無理に組むとどうなるでしょうか。凹みとふちの距離がビードの直径より長くなって届かず、機械の強い力でビードのゴムやコードを傷めます。無理に伸ばすと鋼の線が切れて、空気を入れたときに壊れることもあります。
気づかずに作業すると、ホイールに機械のアームが当たって傷がつくこともあります。
なぜ、わざわざ裏側に凹みを作る?メリットとデメリットは?
主な理由はデザインです。凹みが裏側に寄ると、表側を真っすぐ深く見せたり、中心のディスクを大きくしたりできます。同じ大きさのホイールでも、大きく見えます。
| よい所 | 気をつける所 |
|---|---|
| リムを深く見せられ、迫力が出る | タイヤ交換で追加の料金がかかる店がある |
| ディスクを大きく作れて、デザインの幅が広がる | 機械や店によって、交換を断られることがある |
| 大きいブレーキを付けやすい作りのものがある | 大きさによっては、ブレーキに当たることがある |
| デザインの面を下にして固定するので、作業に気を使う |
見た目のためだけの形ではありません。ホンダのシビック タイプRの純正ホイールは、ホイールの内側の歪みを減らし、タイヤの接地を安定させるためにリバースリムの構造を採用しています。ホンダの資料では、リバースリムは一般に2ピースを前提にした構造で、1ピースで量産するために専用の成形技術を使ったとしています。このため、社外のリバースホイールでも同じ効果があるとは言えません。
ブレーキに当たることはある?
あります。ホイールの大きさとブレーキの大きさの組み合わせで変わります。凹みがホイールの内側へ出てくる位置がブレーキの部品(キャリパー)の近くになり、サイズによっては当たることがあります。16インチ以下のリバースは当たりやすいので、17インチ以上に多く使われると言われます。
横浜ゴムのアドバンレーシングGTは、19〜20インチはリバース、18インチはノーマルリムです。18インチは、大きいブレーキとのすき間を取るためにノーマルにしていると紹介されています。
反対に、フルリバースの作りを、ディスクを大きくできるので大型のブレーキを付けやすいと説明するホイールメーカーもあります。どちらが正しいというより、大きさと作りで変わるということです。次のものを、買う前に確かめてください。
- 車種、年式、純正のブレーキか、大きいブレーキに替えているか
- ホイールの大きさ、幅、インセット
- メーカーの適合表に、その車とブレーキが載っているか
タイヤ交換を断られるのは、なぜ?
理由は店によりますが、主に機械、傷の心配、作業の重なりの3つが考えられます。
- 機械が対応していない:タイヤチェンジャーには、表から組む専用の機種があります。そうした機種の案内では、裏側に凹みが寄ったホイールに×が付いています。
- デザインの面に傷をつけたくない:逆さにするので、デザインの面が下になります。タイヤチェンジャーのメーカーの資料では、傷を防ぐために保護の部品を使うことや、金属の爪で挟まない固定のしかたをあげています。専用のアダプターやプロテクターを使う店もあります。
- 難しい作業が重なる:リバースは大きいホイールに多く、薄いタイヤや空気圧センサーが重なることがあります。空気圧センサーは、ビードを緩めるときに壊れやすい部品です。薄くて硬いタイヤでは、タイヤを凹みに押さえておく道具も要ります。古いタイヤを外すときに、バルブを傷めない配慮も要ります。
断られたからといって、そのホイールが悪いわけではないと思います。お店の設備や、受ける作業の範囲の問題のことが多いはずです。別の店を探すときは、次の「頼むときに伝えること」を先に伝えると、話が早くなります。
頼むときに、何を伝えればいい?
「リバースホイールです」と最初に伝えてください。予約のときに分かっていれば、受けられるか、いくらかを先に確かめられます。当店へは、LINEでこの形で送っていただければ足ります。
リバースホイールのタイヤ交換をお願いしたいです。
車種:〇〇(ホイールだけのお持ち込みなら、その旨)
ホイール:銘柄〇〇、大きさ〇〇インチ
タイヤ:大きさ〇〇(持ち込み/お願いしたい)
空気圧センサー:あり/なし/分からない
本数:〇本
ほかの店へ聞くときは、次のことも確かめてください。
- リバースホイールを受けているか、断られる大きさや条件はあるか
- 追加の料金はいくらか。1本か4本か
- どんな方法で固定して作業するか
- 作業中についた傷は、どう扱うか
店ではどう作業する?自分で組んだり外したりできる?
普通のホイールと順番は似ていますが、逆さまに固定して、裏側から作業します。タイヤチェンジャーのメーカーの資料をもとに、流れをまとめました。
- ホイールの形を確かめる:どちら側に凹みがあるかを見ます。凹みまでの距離が短い側から作業します。
- ビードを緩める:空気圧センサーの位置に気をつけて、タイヤのふちをホイールから離します。
- デザインの面を下にして固定する:傷がつかないよう、ホイールを逆さまに固定します。
- 潤滑剤を塗って、タイヤを外す:潤滑の不足は、タイヤやホイールを傷める原因になります。
- 新しいタイヤを組む:ビードを凹みに落とし込みながら組みます。
- 空気を入れて、バランスを取る:当店の組み替えの料金には、バランス調整も含まれています。
タイヤの組み替えは、専用の機械と経験が要るので、自分でやらないでください。「手組み」や「外し方」で調べる方もいますが、高いホイールに傷をつけたり、ビードを傷めたまま走ったりするほうが、工賃よりずっと高くつくことがあります。先ほどのとおり、向きを間違えると、タイヤが壊れることもあります。
傷が心配なときは、どうすればいい?
預ける前に、今ある傷を写真に残して、店と一緒に確かめてください。あとで「いつの傷か」が分かり、どちらも困りません。
- 4本それぞれの、リムのふちとデザインの面を写真に撮る
- 塗装やメッキの浮き、ガリ傷があれば、先に伝える
- 高いホイールや、塗り直したホイールは、そのことも伝える
- 引き取りのときに、明るい所で一緒に見る
作業中についた傷を仕方ないとするか、弁償の話になるかは、店の決まりや状況で変わると思います。大事なホイールなら、作業の前に聞いておいてください。
当店で交換すると、いくら?
持ち込みの組み替えの料金に、1本550円(4本で2,200円)が足されます。税込の金額です。
| ホイールの大きさ | 普通のホイール(4本) | リバースホイール(4本) |
|---|---|---|
| 12〜16インチ | 5,600円 | 7,800円 |
| 17〜18インチ | 7,800円 | 10,000円 |
| 19〜20インチ | 10,000円 | 12,200円 |
| 21〜22インチ | 14,400円 | 16,600円 |
リバースホイールは、大きくて薄いタイヤと重なることが多いので、20インチの例も出しておきます。
| 20インチ 4本の組み替え | 10,000円 |
|---|---|
| リバースホイール(1本550円) | 2,200円 |
| 空気圧センサー付きのとき(1本1,100円) | 4,400円 |
| 扁平率35以下のタイヤのとき(1本1,100円) | 4,400円 |
| 3つとも当てはまるときの合計 | 21,000円 |
扁平率が40〜45のタイヤは、1本550円です。古いタイヤの処分は、16インチまで1本440円、17インチ以上で1本660円です。全部の料金はタイヤ交換のページに載せています。ほかの店でもリバースに追加の料金を決めていることがありますが、金額は店で違うので、頼む前に確かめてください。
当店での実例は?
セルシオ用の20インチのリバースホイール4本で、タイヤを組み替えました。車から外した状態でのお持ち込みで、空気圧センサー付きでした。リムの内側の黒い部品がセンサーです。下の写真でも、裏面を上にして作業しているのが見えます。


この作業では、もとのタイヤより細いタイヤを組みました。細いタイヤを組むときの確認は、引っ張りタイヤの記事にまとめています。
どんな車やホイールに多い?純正にもある?
社外のホイールや、大きいホイールに多いと言われます。ただ、例外があります。
- 純正:普通のホイールが多く、社外品にリバースが多いと言われます。ただ、シビック タイプRのような純正の例もあります。
- 大きさ:17インチ以上に多く、20インチ以上のSUV向けの社外品でも見かけます。
- 小さいホイール:15インチの軽自動車にリバースホイールを組んだ例もあります。小さいから違うとは言えません。
リバースホイールは車検に通らない?
今回確かめた国の基準では、リバースリムだから不可という決まりは見当たりませんでした。リムの向きより、次のことを見てください。
- ホイールの基準:国の技術基準(告示の別添2)に合うと保証された製品には、鋳出しや刻印でマークを表示します。日本自動車タイヤ協会は、軽合金のホイールにはJWLかVIAのマークが付いたものを使うよう案内しています。
- 車体からのはみ出し:深いリムやワイドなホイールを選ぶと、タイヤやホイールが車体の外へ出ることがあります。告示第178条で回る部分のはみ出しに基準があります。
- タイヤの荷重指数と適用リム幅:はみ出しとあわせて、引っ張りタイヤの記事で説明しています。
当店では、保安基準に適合しない車両・作業・部品はお断りする場合があります。組む前にご相談ください。
これから買うなら、何を確かめる?
見た目で選ぶ前に、車に付くかと、これからの維持を見てください。
- 車に付くか:穴の数、ボルトの間隔(PCD)、中心の穴(ハブ径)、幅、インセットを確かめます。ブレーキに当たらないかも見ます。
- はみ出さないか:見た目が深いほど、車体の外へ出ないかを確かめます。
- マークがあるか:JWLまたはVIAのマークを見ます。
- 中古なら、状態を見る:リムの曲がり、ひび、深いガリ傷、塗り直しを見ます。写真で分からないものは、現物で確かめてください。
- 空気圧センサーが付くか:純正のセンサーが付く車は、そのホイールに付けられるかを見ます。センサーに対応したリムでも、車種によって非対応のことがあります。
- 交換できる店があるか:買う前に、タイヤ交換を受けてくれる店を探しておきます。
もう1つは、交換のたびにかかる料金です。冬と夏で同じホイールを使ってタイヤだけ組み替えると、当店なら年2回で、追加の料金だけで4,400円かかります。冬タイヤを別のホイールに組んでおけば、組み替えは要らなくなります。比べ方はタイヤのみとホイールセットの記事に書いています。
よくある質問
- リバースホイールのタイヤ交換を頼めますか?
- はい。22インチまでお受けしています。予約のときに、リバースホイールとお伝えください。
- ほかの店で断られました。
- 一度ご相談ください。ホイールとタイヤの大きさを送っていただければ、作業の金額をお伝えします。
- ホイールだけ持ち込めますか?
- はい。車から外したホイールとタイヤをお持ち込みください。お店に直接送る場合は、送る前にLINEでお知らせください。
- 1本だけの交換でも追加の料金はかかりますか?
- はい。1本550円(税込)です。空気圧センサー付きなどは、別に追加の料金がかかります。
- リバースホイールのタイヤは、普通のタイヤと違いますか?
- タイヤ自体は同じです。「リバースタイヤ」と呼ぶ人もいますが、裏側から組むのはホイールの作りによるものです。
ホイールとタイヤの大きさを、LINEで送ってください。作業の前に金額をお伝えします。