
先に結論
- チェーン規制の区間は、スタッドレスを4本履いていても、4WDでも、チェーンを付けていないと通れません。
- 冬用タイヤ規制は別の規制です。スタッドレスを全部のタイヤに履いていれば、チェーンなしで走れます。
- 夏タイヤにチェーンだけでも規制上は通れる場合がありますが、付けるまでの間も、付けていないタイヤも夏タイヤのままです。雪道を走るなら、スタッドレスが前提です。
- チェーン規制が予定されているのは、全国13区間です。国の一覧に兵庫県の区間はありません。ただ、関西の方が使う北陸道と米子道は入っています。
- チェーンは駆動輪に付けるのが基本です。スプレー式では通れません。布製は、高速道路の遠出なら説明書と現地の指示の確認が要ります。
- 大きいタイヤの車は、チェーンを付けられないことがあります。買う前に車の説明書で確かめてください。
チェーン規制は、スタッドレスでもダメ?
ダメです。スタッドレスを履いていても、チェーンを付けていなければ通れません。国土交通省は、スタッドレスを履いた車でも大雪のときは立ち往生することがあるため、チェーンのない車は規制中に通れないとしています。
チェーン規制は、もともと通行止めにするような大雪のときに、チェーンを付けた車だけを通す仕組みです。国土交通省は、通行止めの時間を短くすることを目指すと説明しています。厳しくするための規制というより、通行止めの手前でチェーンの車を通すための規制と考えると分かりやすいと思います。
つまり、「スタッドレスを履いたからチェーンはいらない」とは言い切れません。ふだんの雪道ならスタッドレスで走れても、異例の大雪の日だけは別です。
チェーン規制と冬用タイヤ規制の違いは?
スタッドレスだけで通れるのが冬用タイヤ規制、通れないのがチェーン規制です。次の表で見てください。高速道路会社とタイヤメーカーの案内をもとにまとめました。
| 今のタイヤ | 冬用タイヤ規制 | チェーン規制 |
|---|---|---|
| 夏タイヤのまま | 通れない | 通れない |
| スタッドレスを全部のタイヤに | 通れる | チェーンが要る |
| スノーフレークマーク付きのオールシーズンを全部のタイヤに | 通れる(地域により例外あり) | チェーンが要る |
| 夏タイヤで、駆動輪にチェーン | 通れる(一部の県は全部のタイヤにチェーン) | 通れる |
| スタッドレスで、駆動輪にチェーン | 通れる | 通れる |
チェーン規制のチェーンはスプレー式を除きます。規制の細かい内容は都道府県の決まりで違います。現地では標識と係の人の指示に従ってください。
言葉がややこしいのは、呼び方が混ざっているからです。NEXCO西日本は、冬用タイヤ規制も含めて一般に「チェーン規制」と呼ばれることがあると説明しています。JAFも、以前チェーン規制と呼ばれていたものは、2018年の改正のあと冬用タイヤ規制と呼ぶのが一般的になったとしています。昔の話を聞いて「チェーン規制でもスタッドレスで通れた」と覚えている方がいるのは、このためだと思います。今は情報板や交通情報の言葉を、そのまま読んでください。
もう一つ、冬用タイヤ規制の「冬用タイヤ」は、全部のタイヤに履くのが条件です。前の2本だけスタッドレスに替えた車は、当てはまりません。
ノーマルタイヤにチェーンを付ければ、雪道を走れる?
規制のうえでは通れる場合がありますが、雪道を走るならスタッドレスに替えてください。NEXCO西日本は、滑り止めの例として、全部のタイヤに冬用タイヤか、主に駆動する車輪にチェーンを挙げています。チェーン規制も、チェーンが条件です。法律の決まりとしては、夏タイヤにチェーンでも認められています。
ただ、チェーンは雪が積もった所で付ける物です。冬の間ずっと、夏タイヤの代わりをしてくれる物ではありません。同じ雪の日に、チェーンだけの車とスタッドレスの車で何が違うかを並べます。
| 場面 | 夏タイヤにチェーンだけ | スタッドレス |
|---|---|---|
| 雪が出てきたとき | SA、PA、チェーン着脱場まで行って付ける。本線や路肩では付けられない | そのまま走れる(速度は路面に合わせる) |
| 付けていないタイヤ | 前輪駆動なら、後ろの2本は夏タイヤのまま | 4本とも冬用 |
| 雪のない所 | 切れて事故につながることがあるので外す。長いトンネルの前後でも着け外しする | そのまま走れる。ただし乾いた道は夏タイヤと同じではない |
| 速度 | 付けたら時速30km以下の車もある(ホンダのZR-Vの例) | 規制の速度と路面に合わせる |
| 凍った朝 | 家を出る前に付けていなければ、夏タイヤのまま凍った所に入る | 4本とも冬用のまま走り出せる |
| 大きいタイヤの車 | 付けられないことがある | 大きさを選んで履ける |
| 冬用タイヤ規制 | 付けないと通れない。一部の県は全部のタイヤに要る | 全部のタイヤに履いていれば通れる |
| チェーン規制 | 付ければ通れる | チェーンも要る |
チェーンの止まる力が弱いという話ではありません。JAFのテストでは、凍った道でいちばん短く止まったのはチェーンでした。問題は、付けるまでの間と、付けていないタイヤが夏タイヤだということです。雪は、付けやすい所から降り始めてくれるとは限りません。
ですので、チェーンは「雪道を走るための装備」というより、「もしものときに使う装備」と考えてください。雪道を走る予定があるなら、スタッドレスが前提です。チェーンはその上に積むものです。
チェーンも冬用タイヤもないまま雪の道を走るのは、規制が出ていなくても違反です。後の「違反すると、どうなる?」で説明します。夏タイヤの車で雪が降ってきたら、走らないことがいちばんです。出先で降られたときの動き方は大阪・神戸でスタッドレスは必要かの記事に書いています。
スタッドレスの組み替えは、当店の持ち込みなら16インチまでの4本5,600円です(税込)。雪の予報が出てからでは混みやすいので、スタッドレスタイヤ交換のページで早めに見ておいてください。
スタッドレスとチェーン、両方必要?
雪の高速道路を走るなら、両方が安心です。NEXCO東日本は、全部のタイヤにスタッドレスなどの冬用タイヤを履いたうえで、路面が悪くなるときに備えてチェーンを積むことをすすめています。NEXCO西日本も、冬の高速道路ではチェーンを必ず携行するよう呼びかけています。
ただ、全部の方に両方が要るわけではありません。どこを走るかで考えてください。
| 冬の使い方 | 考え方 |
|---|---|
| 街の中だけ。雪の日は車に乗らない | どちらも買わない選び方もある。ただ雪の日は走らない |
| 朝の凍結や、山側の坂を毎日走る | スタッドレス |
| 雪の日は走らない。出先で降られたときの備えだけ | チェーンを積む。ただし雪道を走る装備とは考えない |
| スキーや旅行で雪の地域へ行く | スタッドレスに、チェーンも積む |
| 大雪の予報の日に遠くへ出る | まず日を変えられないか考える |
雪のない道ばかりの方は、スタッドレスを買わない判断もあります。チェーンとの比べ方は大阪・神戸でスタッドレスは必要かの記事に、もっとくわしく書いています。
冬用タイヤ規制は、どんな規制?どんなときに出る?
雪の降り始めなど、路面が悪くなり始めたときに、滑り止めをしていない車を止める規制です。NEXCO西日本によると、道路交通法の「運転者の遵守事項」にもとづくもので、高速道路だけでなく一般道でも、雪や凍結の道では滑り止めが求められます。その中身は都道府県の決まりで定められています。
冬用タイヤかどうかは、タイヤの横の文字で見ます。NEXCO中日本は、スタッドレスタイヤやスノータイヤの横には、STUDLESSまたはSNOWの文字があるとしています。M+Sなどの文字があるオールシーズンタイヤは、ある程度の積雪までは対応できても、冬用タイヤに比べて止まる力が劣り、雪の状況で走れない場合があると説明しています。
いつ出るかは、前もって決まっていません。出発地が晴れていても、行き先や途中で雪が降っていることがあるとNEXCO中日本は注意しています。関西の平地が晴れているから、北の高速道路も走れるとは考えないでください。「例年いつから」と決めず、その日の予報と交通情報で見てください。
速度の規制が出ているだけなら、夏タイヤで走れる?
速度の規制は、タイヤの決まりではありません。ただ、速度の規制が出ているのは、雪や視界が悪くなっているときです。路面に雪や凍結があれば、規制の表示がなくても滑り止めが要ります。夏タイヤのまま先へ進まず、最寄りのインターで降りることを考えてください。
チェーン規制は、どんなときに出る?いつから?
大雪特別警報や、大雪に対する緊急発表が出るような、異例の大雪のときです。雪の日にいつも出る規制ではありません。国土交通省によると、平成29年度は大雪特別警報がなく、緊急発表は3回でした。
「何月から何月まで」という決まった期間があるわけではありません。雪の状況で決まります。制度としては、2018年12月14日に「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」の標識が定められました。「チェーン義務化」と言われることがありますが、冬の間ずっと全部の車にチェーンを求めるものではありません。
大雪が予想されるときは、2〜3日前から通行止めの可能性を知らせ、不要不急の外出を控えることなどを呼びかける方針も国土交通省が示しています。その呼びかけが出ているなら、チェーンの準備より先に、その日に出かけるかを考えてください。
規制は、どの順番で出る?
NEXCO西日本は、次の順番が一般的だと説明しています。
| 順番 | 規制 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 最高速度の規制 | 時速50kmまたは80kmに下がる。指定の最高速度が時速60kmの区間では時速40km |
| 2 | 冬用タイヤ規制 | 全部のタイヤに冬用タイヤ、または駆動輪にチェーン |
| 3 | チェーン規制 | 冬用タイヤでも、駆動輪にチェーンが要る |
| 4 | 全車通行止め | チェーンを付けていても通れない |
ただし、いつもこの順番とは限りません。NEXCO西日本は、関西や九州などでは、最高速度の規制のあと、冬用タイヤ規制やチェーン規制を飛ばして全車通行止めになることがあると説明しています。冬用タイヤの装着率とチェーンの携行率が比較的低いためです。関西の高速道路では、スタッドレスとチェーンを持っていても通れない日があると考えてください。
チェーン規制の区間は、どこ?
全国13区間です。急な上り下りがある峠などで、過去に立ち往生や通行止めが起きた所のうち、チェーンを着け外しできる場所や待機できる場所がある区間とされています。次は国土交通省の一覧です(2026年11月4日に確認)。
| 道路 | 区間 | 県 | 長さ |
|---|---|---|---|
| 国道112号 月山道路 | 西川町月山沢〜鶴岡市田麦俣 | 山形 | 15.2km |
| 国道138号 山中湖・須走 | 山中湖村平野〜小山町須走字御登口 | 山梨・静岡 | 8.2km |
| 国道7号 | 村上市大須戸〜村上市上大鳥 | 新潟 | 15.3km |
| 国道8号 | あわら市熊坂〜あわら市笹岡 | 福井 | 3.2km |
| 国道54号 赤名峠 | 三次市布野町横谷〜飯南町上赤名 | 広島・島根 | 2.5km |
| 国道56号 鳥坂峠 | 西予市宇和町〜大洲市北只 | 愛媛 | 7.0km |
| 上信越道 | 信濃町IC〜新井PA(上り線) | 新潟・長野 | 24.5km |
| 中央道 | 須玉IC〜長坂IC | 山梨 | 8.7km |
| 中央道 | 飯田山本IC〜園原IC | 長野 | 9.6km |
| 北陸道 | 丸岡IC〜加賀IC | 石川・福井 | 17.8km |
| 北陸道 | 木之本IC〜今庄IC | 福井・滋賀 | 44.7km |
| 米子道 | 湯原IC〜江府IC | 岡山・鳥取 | 33.3km |
| 浜田道 | 大朝IC〜旭IC | 広島・島根 | 26.6km |
区間は変わることがあります。出かける前に国土交通省と高速道路会社の最新の案内を見てください。
兵庫や関西から出かけるときは?
この一覧に、兵庫県の区間はありません。中国道、舞鶴若狭道、名神の名前もありません。ただ、一覧に無いから雪の心配がいらないという意味ではありません。上に書いたとおり、関西では全車通行止めになることがあります。冬用タイヤ規制も出ます。
宝塚から出かける先で見ると、気をつける区間は次のあたりです。
- 福井、金沢方面:北陸道の木之本IC〜今庄ICと、丸岡IC〜加賀IC。長い区間です。滋賀から北陸道で敦賀、福井へ向かうときは木之本IC〜今庄ICを通ります。
- 蒜山、大山方面:米子道の湯原IC〜江府IC。スキーや冬の旅行で通る方がいる区間です。
- 広島、島根方面:浜田道の大朝IC〜旭IC、国道54号の赤名峠。
県や市が管理する道路でも、雪で通行が制限されることがあります。国の一覧だけで判断せず、行き先の県の道路情報も見てください。雪の多い北へ向かうと雪の量がどう変わるかは、大阪・神戸でスタッドレスは必要かの記事に書いています。
いまチェーン規制が出ているかは、どこで確かめる?
出かける前は交通情報のサイト、走っている途中は情報板とラジオです。規制は雪の降り方で変わるので、この記事や前の日の情報だけで決めないでください。
| いつ | 見るもの | 分かること |
|---|---|---|
| 出かける前 | アイハイウェイ(高速道路各社の交通情報) | 高速道路の規制、通行止め |
| 出かける前 | 道路交通情報Now!!(日本道路交通情報センター) | 高速道路と一般道の交通情報 |
| 出かける前 | 気象庁の予報、国土交通省の呼びかけ | 大雪の見通し、緊急発表 |
| 走っている途中 | インターの手前や料金所の情報板 | この先の規制 |
| 走っている途中 | ハイウェイラジオ(AM1620kHz) | 広い範囲の交通情報 |
| 休憩のとき | SA・PAの情報ターミナル、ライブカメラ | 行き先の様子 |
スマートフォンで見るときは、SAやPAなど安全な所に止まってからにしてください。運転中の操作は法律で罰せられます。関西から出かける方は、西日本と中日本の両方の情報を見ておくと、北陸道の様子も分かります。
チェーンは、どれでもいい?布製やスプレーは?
スプレーは通れません。金属製、ウレタンやゴムなどの非金属製なら、まず問題ありません。国土交通省は、自動車用品店などで売られているチェーンなら問題ないとし、薬剤を吹き付けるスプレー式はチェーン規制中に通れないとしています。
| 種類 | よい所 | 気をつける所 |
|---|---|---|
| 金属製 | 駆動力が高い。小さくしまえる | 振動と音。使ったあとのさび |
| ウレタン、ゴムなどの非金属製 | 軽い。振動と音が少ない。金属より速度の上限が高めのものがある | しまう場所を取る。寒いと着けにくいものがある |
| 布製カバー | 軽くて小さい。着け外ししやすい | 耐久性が低い。規制に対応できない可能性がある |
| スプレー式 | ― | チェーン規制では通れない |
JAFと国土交通省の案内をもとにまとめました。製品ごとの違いは説明書で見てください。
スノーソックスなどの布チェーンは、規制で使える?
国土交通省は布製カバーをチェーンの種類に挙げていますが、安心して通れるとは言い切れません。JAFは、布製には「チェーン規制時には現場係官の指示に従ってください」という注意書きがあり、緊急時の脱出用という位置づけの製品とも言えるとしています。そのうえで、金属製か非金属製ならまず問題なく通行できるとしています。
買うときは、製品の説明書に規制のことが書いてあるか、速度の上限はいくつか、どのくらいの距離を走れるかを見てください。長い距離の高速道路を走る予定なら、金属製か非金属製のほうが考えやすいと思います。ウレタンやゴムのものには、JASAA(日本自動車交通安全用品協会)の認定品があり、JAFはその中から選ぶのがよいとしています。
結束バンドのようなチェーンとして売られていない物は、規制で通れると考えないでください。国の基準でも、タイヤチェーンなどは確実に取り付けられ、安全に走れるものでなければならないとされています。
チェーンは、どのタイヤに付ける?
駆動輪です。FFは前、FRは後ろです。4WDは、もとになる車がFFかFRかで変わります。自分の車の説明書で確かめてください。
| 車 | 付ける所 |
|---|---|
| FF(前輪駆動) | 前のタイヤ |
| FR(後輪駆動) | 後ろのタイヤ |
| 4WD | もとがFFなら前、FRなら後ろ。車種で違うので説明書で確かめる |
軽自動車やミニバンは前輪駆動が多いですが、後輪駆動や4WDのグレードもあります。同じ車種でも違うことがあるので、車の名前だけで決めないでください。トヨタは、おおよそ過去10年分の車種ごとの装着位置を公式の案内で公開しています。
なお、高速道路の案内では、冬用タイヤ規制でもチェーンは駆動輪が基本ですが、一部の県では全部のタイヤに付けるよう決まっているとNEXCO東日本は説明しています。県をまたいで走るときは、スタッドレスを4本履いておくほうが分かりやすいと思います。
自分の車には、チェーンが付く?
車とタイヤの大きさによっては、付けられません。トヨタは、タイヤとボディの間隔が狭い車はチェーンを装着できないとして、買う前に取扱書で確かめるよう案内しています。グレードや装着したオプションでも変わります。
たとえばホンダのZR-V(2023年)の説明書には、225/55R18 98Hのタイヤにはチェーンを装着できないと書かれています。チェーンが必要なときは、4本すべてを215/60R17 96Hに替えて、前のタイヤに付けるよう案内されています。大きいホイールの車は、夏タイヤのままではチェーンを付けられないことがあるわけです。
- 説明書を見る:索引の「タイヤチェーン」の項目です。付けられるか、どこに付けるか、どの種類かが書いてあります。
- 今のタイヤの大きさを見る:チェーンは大きさごとに売られています。タイヤの横の数字に合うものを選びます。
- インチアップした車は特に見る:純正と違う大きさなら、説明書の例が当てはまらないことがあります。
- スタッドレスの大きさも見る:夏と冬で大きさが違うと、チェーンも別の大きさになることがあります。
大きさが合わないチェーンや、付け方が正しくないチェーンは、ブレーキの配管、サスペンション、車体、ホイールを傷めるおそれがあるとホンダは注意しています。付けて走っている途中でチェーンが車のどこかに当たるなら、すぐに走るのをやめてください。
付けられない大きさの車で雪の道へ行くなら、冬の間だけタイヤを小さくする方法があります。考え方はスタッドレスのインチダウンの記事に書いています。20インチ以上の車は20インチ以上のタイヤ交換のページもご覧ください。
オールシーズンタイヤは、チェーン規制で走れる?
チェーン規制はチェーンが要ります。冬用タイヤ規制は、スノーフレークマークがあれば通れるとメーカーは説明しています。ブリヂストンは、スノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤについて、高速道路の冬用タイヤ規制は通行できるとし、チェーン規制ではどのタイヤでもチェーンが必要としています。グッドイヤーとダンロップも、チェーン規制にはチェーンが要ると案内しています。
- タイヤの横の印を見る:山と雪の結晶の印がスノーフレークマークです。オールシーズンと書いてあるだけでは分かりません。
- 地域の例外:ダンロップは、エリアによってはオールシーズンタイヤで高速道路の冬用タイヤ規制を走れないことがあるとして、道路管理者に確かめるよう書いています。
- 減り:ダンロップのシンクロウェザーは、溝が50%減ると冬用タイヤとして使えなくなると案内されています。銘柄ごとの案内を見てください。
- 氷の道:ブリヂストンの比較では、凍った道はオールシーズンが注意が必要で、スタッドレスが非常に適しているとされています。
オフロード向けのオールテレーンタイヤも、印があるかで見てください。M+Sの表示だけで通れると決めず、現地の指示に従ってください。どちらの場合も、チェーンを積んでおくと、出番があったときに引き返さなくて済みます。
4WDなら、チェーンなしで通れる?
通れません。国土交通省は、大雪のときの峠では4WDは車が重いため、下り坂で急ブレーキをかけると止まるまでの距離が長くなるとして、チェーン規制中はチェーンを付けていないと通れないとしています。
冬用タイヤ規制でも同じです。NEXCO中日本は、四輪駆動の車でも冬用タイヤかチェーンを付けていない車は走れないとしています。4WDは発進や上り坂では有利でも、止まるときの力は別です。4WDはスタッドレスがいらない、とは考えないでください。
違反すると、どうなる?持っていないとバレる?
まず、規制区間の手前で確認があり、チェーンがなければ先へ進めません。国土交通省は、チェーン規制のときに区間の手前で装着の状況を確認するとしています。NEXCO中日本も、大雪のときに山間部へ向かう手前のインターやSAで、冬用タイヤやチェーンの確認をすることがあると案内しています。
法律の話は、規制の種類で分かれます。
| 内容 | 決まり | 定められていること |
|---|---|---|
| 道路法の通行禁止に違反して通る | 道路法 第46条第1項、第103条 | 6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金 |
| 雪や凍結の道で滑り止めをしない | 道路交通法 第71条第6号と、都道府県の決まり | 反則金は大型車7,000円、普通車と二輪車6,000円、原付5,000円 |
兵庫県では、道路交通法施行細則で、積雪または凍結している道路ではスノータイヤを全部のタイヤに付けるか、タイヤチェーンを付けるなど滑り止めをすることが決められています。規制の標識がなくても、雪や凍結の道を夏タイヤのまま走れば違反になり得ます。
国土交通省の基準では、道路法第46条第1項にもとづいてチェーンのない車の通行を禁止する場合に、区間の始まりと終わりなどに標識を立てるとされています。お金より大きいのは、1台の立ち往生で後ろの車まで動けなくなることです。規制が出たら無理に進まないでください。
走っている途中で規制が出たら、どうする?
あわてず情報板を読み、チェーンを持っていれば最寄りのSAやPAで付けます。持っていない、または規制に合わないときは、最寄りのインターで降ります。NEXCO中日本はこのように案内しています。
- 情報板の言葉を読みます。「冬用タイヤ」なのか「チェーン」なのか、どこから先なのかを見ます。
- チェーンが要るなら、最寄りのSA、PA、チェーン着脱場に入ります。路肩や本線で付けないでください。本線上の装着はとても危険だとNEXCO西日本は注意しています。
- チェーンがなければ、最寄りのインターで降ります。そのまま規制の区間に入らないでください。
- 通行止めになったら、チェーンがあっても進めません。道路の情報を見て、宿や別の道、日を変えることを考えてください。
雪の降り始めは、一般道も混み、早く動けなくなることがあります。迷うなら早めに降りる判断をしてください。
チェーンを付けたら、何キロまで出せる?
車とチェーンの説明書の数字に従います。ホンダのZR-Vの説明書は、チェーンを付けたら時速30km以下で走るよう書いています。JAFによると、ウレタンやゴムのものは金属より速度の上限が高めのものがあります。チェーンの箱や説明書を見てください。
高速道路では、別に規制の速度も出ています。最高速度の規制は時速50kmまたは80kmで、作業車の後ろは時速40〜50kmくらいです。どちらか低いほうを守ってください。
もう一つ気をつけたいのが、雪のない所です。NEXCO西日本は、チェーンは積雪路以外で走ると切れて事故につながることがあるとして、長いトンネルの前後ではこまめに着け外しするよう呼びかけています。ホンダも、乾いた道でチェーンを付けたまま走るのは避けるよう書いています。
雪が降る前に、準備しておくことは?
チェーンを買ったら、一度家で付けてみてください。NEXCO西日本は、タイヤの大きさに合うものを選び、説明書に従って事前に練習するようすすめています。雪の中の寒い場所で、初めて箱を開けるのは大変です。
- チェーンの練習:乾いた明るい所で1回通して付けて、外してみます。付けたあとの確かめ方は、チェーンの説明書に従ってください。
- 小物:手袋、雨具、懐中電灯、敷く物があると作業しやすくなります。
- スタッドレスの溝と年数:溝が減ったタイヤや古いタイヤは、冬用の力が落ちます。見方はスタッドレスの交換時期の記事に書いています。
- 燃料:NEXCO中日本は、冬の高速道路では早めの給油をすすめています。止まったときの暖房にも燃料を使います。
- 天気と道路:前の日と出発の前に、気象と道路の情報を見ます。
- 時間:余裕のある計画にします。雪の日は休憩もこまめに入れてください。
新しいスタッドレスは、シーズン前に慣らしの走行を済ませるようブリヂストンがすすめています。雪の予報が出てから慌てて替えると間に合わないことがあります。替えるタイミングは雪の予報と当日のタイヤ交換の記事にまとめています。
雪の高速道路で、ほかに気をつけることは?
チェーンがあっても、走れない日があると考えてください。NEXCO中日本は、雪や凍結の状況によってはチェーンを付けても走れないことがあるとしています。規制を通れるかどうかと、その道を安全に走れるかどうかは別です。
- 車の雪を落とす:屋根の雪は塊で落ちて、後ろの車にとって危険です。タイヤと車体の間にたまった雪は氷の塊になり、ハンドルの動きを妨げることがあります。休憩のときに落としてください。
- キャリアのゆるみ:スキーやスノーボードの落下が多いとNEXCO中日本は注意しています。途中のSAやPAで確かめてください。
- 除雪の車を追い越さない:NEXCO東日本は、作業中は追い越しができないとして、車間を十分にとるよう案内しています。凍結防止剤の塩が当たることもあります。
- ハンドルとブレーキは慎重に:ホンダの説明書も、速度を落として車間を十分にとり、操作を特に慎重にするよう書いています。
雪道を走ったあとは、車の下に凍結防止剤の塩が付きます。春にスタッドレスを外すときは、タイヤの溝と一緒に、減り方や傷も見ておいてください。次の冬に使えるかの目安になります。
スタッドレスに替えるなら、いくら?
当店の持ち込みの組み替えは、16インチまでの4本5,600円です(税込)。ホイール付きのスタッドレスの付け替えだけなら、16インチ以下の4本4,400円です(税込)。全部の料金はスタッドレスタイヤ交換のページに載せています。
当店は店長が1台ずつ作業しています。雪の予報が出た直後は混みやすいので、早めにご連絡ください。ホイールごと買うか、タイヤだけ組み替えるかで毎年の作業代が変わります。計算はタイヤのみとホイールセットの記事にまとめています。
よくある質問
- チェーン規制は、スタッドレスタイヤでもダメですか?
- はい。スタッドレスを全部のタイヤに履いていても、チェーンを付けていないと通れません。4WDでも同じです。
- 冬用タイヤ規制は、チェーンだけでも通れますか?
- 駆動輪にチェーンを付ければ通れるのが基本です。ただ、一部の県では全部のタイヤにチェーンが必要です。行き先の決まりを確かめてください。
- チェーン規制はどこで確認できますか?
- 出かける前は高速道路各社の交通情報と、日本道路交通情報センターのサイトで見られます。走っている途中は情報板とハイウェイラジオです。
- 兵庫県にチェーン規制の区間はありますか?
- 国土交通省の一覧(2026年11月4日に確認)に、兵庫県の区間はありません。ただ、大雪で通行止めや冬用タイヤ規制になることはあります。現在の状況は交通情報で見てください。
- スプレー式のチェーンは使えますか?
- チェーン規制では通れません。国土交通省が案内しています。
- スノーソックスのような布製は使えますか?
- 国土交通省はチェーンの種類に布製カバーを挙げていますが、JAFは規制に対応できない可能性があるとしています。製品の注意書きと現地の指示に従ってください。高速道路の長い距離なら、金属製か非金属製のほうが考えやすいと思います。
- ノーマルタイヤにチェーンだけで、雪道を走れますか?
- 規制のうえでは通れる場合がありますが、おすすめしません。チェーンを付けられる所まで夏タイヤで走ることになり、雪のない所では外す必要もあります。雪道を走る予定があるなら、スタッドレスに替えてください。
- チェーンは4本全部に付けますか?
- 駆動輪に付けるのが基本です。FFは前、FRは後ろです。4WDは説明書で確かめてください。車によっては、付けられない場所が決まっています。
- チェーンを持っていないときに規制が出たら、どうすればいいですか?
- 最寄りのインターで降りてください。規制の区間には入れません。路肩でどうにかしようとしないでください。
- チェーン規制は何キロまでですか?
- チェーンと車の説明書に従ってください。ホンダのZR-Vの説明書は時速30km以下です。規制の速度が出ていれば、低いほうを守ります。
- スタッドレスと一緒に、チェーンも積んだほうがいいですか?
- 雪の高速道路を走るなら、NEXCO各社はチェーンの携行をすすめています。街の中だけで、雪の日に車に乗らない方は、なくてもよいと考える選び方もあります。
スタッドレスの組み替えや付け替えは、車種、タイヤの大きさ、本数をLINEで送ってください。作業の前に金額をお伝えします。